曲紹介|ウインドオーケストラのためのマインドスケープ

ウインドオーケストラのためのマインドスケープ
Mindscape for Wind Orchestra
高 昌帥(Chang Su Koh)

▼曲の解説
奈良のアマチュアウインドオーケストラ委嘱作品で平成20年度JBA下谷奨励賞を受賞。 タイトルは「心象風景」ほどの意味。 
曲はパーカッションによる幻想的な序奏に続き、複雑なリズム構造と常に激しく訴えかけてくる性格を持つ第1部、寡黙なまでに静的でたゆたうように歌う第2部とから成り、第2部はそれ自体がA-B-A´の3部形式の構造を持っています。全く相反する性格をもつこれら主要2部ですが、共通のモティーフによってコインの裏表のように分かちがたく結び合わされております。


▼青陵としての取り組み
青陵ウインドオーケストラでは第23回定期演奏会の2部で演奏した思い入れの深い曲です。心象風景という内容の通り、何かを投影するような標題音楽(ライトモチーフ)ではなく漠然と与えられたテーマからどのように表現するか悩んだ曲です。なかでも難しいのは変拍子的な木管とマレットパーカッションの変則的な動きに苦労しました。到達感や高揚感、そして人間の不条理など考えさせられるテーマを西村友先生と共に創り上げた曲でもあります。


第23回定期演奏会より

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